~第3章突入~
ここまで付き合っていただいたキトクな皆さま、お気を確かに。さらに暖かいコメントや★をいただけたキトクな皆様、お気を確かに(笑)よろしければ3章もどうぞお付き合いくださいマセ。
初めて読まれる方はこちらのまとめ↑から読んでいただけると幸いです。
アナタの貴重な時間を使ってまでして読む価値は全くありませんケド(*´Д`)
⑩社会に出たらパンツを脱ぎなさい。
~第10話:キング降臨~
~キング~
あれだけの物量と巨大案件をドロドロになりながらもこなし続けると、クライアントと私の関係に変化が出てきた。「
※こわい時の安西先生 スラムダンクより
そんなキングと仲良くなっちった(笑)このクライアントに出入りする時間が圧倒的に増え、喫煙所でキングとちょくちょく話すようになった。やはりタバコは最強のコミュニケーションツールだ。
キングが喫煙所に入ると蜘蛛の子を散らすように他の社員は出ていく。そこで私はビビりながらもふんばった。キングが吸い終わるまでとにかくコミュニケーションを取ろうと試みたのだ。逆にキングが喫煙所にいるとわかると自ら飛び込んでいった。どうせならこのキングまで掌握してやろうと思ったし、それがこのクライアントを牛耳るには一番の近道だと思ったからだ。
「君は本当に営業マンだな」
未だ、キングに言われたこの言葉は私の体に刻み込まれている。キングもわかっていたのだ。喫煙所ですらいつも説教っぽくしか話せない自分の性格と、自身が恐れられているから社員も本音で話さない。そんなこんなで露骨に喫煙所から逃げるように出ていく社員をいつも見ているキングは寂しかったのだと思う。私は逃げないぞ、説教でも何でも受け入れてやるぞ。そんなスタイルからいつの間にかいつも喫煙所では二人っきり。私のバカ話で盛り上がりながら喫煙所を出る時も二人は一緒。
(キングを笑わせてるアイツは何者だ?)
などとウワサになり、そのクライアント内でも私の知名度は上がって行ったし、私が来社しているとわかるとキングからタバコに誘われたりもした。まさに私は特別扱いだ。
そうなるともちろん私に近づきたい連中が出てきた。おおよそ30~40歳くらいの男性社員たちで、「業者で若造」の私からキングとの接点を探ろうとしてきたのだ。今考えても見上げたサラリーマン根性だと思うし、どんな手を使ってもキングと近づこうとするその行為は称賛に価するワケだ。ただ同じ会社なんだから自分でなんとかしろよって思った事もあったけど、その連中も私というクッションを入れるとキングと話すネタも広がる。それだけキングは恐れられていたって事だし、私もその男性社員達を利用してさらに受注を広げていった。私の努力をタダで利用されてたまるか。
千載一遇のチャンスを無我夢中に創意工夫で奮励努力、まさに順風満帆、私は会社にとって一騎当千、受注拡大、鬼に金棒、おティンティン。
そういえばボブ子と女王の二人を相手にする夜のおティンティン営業もウナギ登りで絶好調だったし恩師である課長も昇進するって噂が出てきた。
でもやっぱり・・・
ある事件が起きた・・・。
油断大敵、ああ無情。
くそう、ボブ子め・・・。
つづく