こんにちわ。転職レースの果てに都心からちょっと離れた地元近くで「中小企業」に就職してみた大企業経験者のmanmaiです。
中小企業をなめてちゃいかんです。「大企業に努めていた」印籠も全く通用しない世界がそこにあります。
本物の実力社会です。私もいくら大企業でやって来たとは言え、所詮、井の中の蛙でございました。
プルデンシャル生命を辞めた際、大企業からの誘いもあったのですが断りました。
世間の厳しさを知った私は中小企業を選んだのです。
(中小企業レベルならやっていけるかも)
と思ったのですが、現実は甘かった。大企業ってやっぱり守られてるんですよ。
多少、世間知らずでも社内の事がわかっていればなんとかやれる。
決まったクライアントさえ満足させて、継続受注を目指せばいい。
もちろん、目標数字は毎年上がっていくが、せめて前年数字を保つか、新ネタ(他社物件を横取りできそうとか)を仕込んでいれば、飛ばされる事はあってもクビになる事はなかった。
一方、中小企業。生きるか死ぬかのせめぎあい、商売は騙し合い。
世間知らずは「死」=倒産なのです。
飛び込め飛び込め
私も営業マンとして雇われましたが、入社初日から飛び込み営業。
(飛び込み営業なんてしたことないわ・・)
一日100件以上、法人へ飛び込めと指令が出ました。朝の7時から訪問開始。
健康食品・健康器具・若返り・老化防止・福利厚生にも使えるアイテム。その代理店でした。
早速100社ほど飛び込んでみた。もちろん全く取れない。
そして毎晩、結果報告を兼ねて、社長とタイマンでミーティングがあるのだ。
「これだけネットで売れる時代だ、一日100社回れば3件くらい取れるだろ?」
(おいおい、ネットの検索数ボリュームって知ってるか!?)
「お前は生保営業でそこそこ売れてたんだろ?( ̄ー ̄)ニヤリ」
(俺は飛び込みなんかでやってねーんだよ!)
「俺がやってた時は1日5件くらい取ってたぞ( ̄ー ̄)ニヤリ」
(20年前とは時代が違うんだよ!)
そう、時代が違った。今は「飛び込み営業お断り」だらけ。
ネットで「飛び込み営業」って調べてみた。
「忙しい時に来るなっつーの」
「契約なんかするワケねーっつの」
「死ねばいいのに」
おお・・・大変厳しいコメントが続々と(笑)
しかし、私は負けない。もちろん翌日も飛び込んでみた。その翌日も。ずっと。
もちろん私もかつては大企業に勤めていた営業マン。本社にて新規開拓チームにいた事もありました。もちろん、新規開拓で年間表彰された事だって2度や3度ではないです。ましてや私はプルデンシャル出身だ。「世界最強の営業集団」と言われた会社に所属していた意地だってあるのです。
ただ、そんなちっぽけな意地など吹き飛ばすかのように世間は冷たかった・・・。
「なんで取れないんだ?( ̄ー ̄)ニヤリ」
「俺なら一日5件取ってたぞ?( ̄ー ̄)ニヤリ」(20年前)
「今でも5件は取れるぞ( ̄ー ̄)ニヤリ」
毎晩必ず、社長に報告。数時間の怒涛の説教タイムが始まる。
私は気付きました。
(あ~コレ、自分の過去を自慢したいだけか・・・それともウソ?)
「社長!今でも取れるならお手本を見せて下さい。明日一緒に同行してください」
(本当に取れるものなら1件でも取ってみろ!( ̄ー ̄)ニヤリ)
「・・・ダメ。用事があって」
「じゃあ明後日」
「・・・」
「人生って言うのはな、、」くどくどくどくどくどくどどどどdd
あああああああ!話題をすり替えて逃げやがって!
いつもヒマだヒマだと言ってるくせに!
時代が違う事などとっくにわかっているんでしょうね。
都心からちょっと離れているとは言え、やはり大都会。ビルもたくさんあり、そこそこの企業が立ち並ぶ街で見事に飛び込み営業は失敗。一日100社なんか割とカンタンに飛び込めちゃう。調子がいい時は150社くらい飛び込んでいた。それでもダメだったですね。本当に難しい。(あ、もちろんゼロじゃないです。ぼちぼちは契約は取れましたよ。)
そういう感じでダメ社員の烙印を押され、給料泥棒などと揶揄され、その会社も3か月もせずに辞めてしまった。これ以上いたら病気になりそうだった。初めて「精神が追い込まれる」って事を知った。
「どうして大企業を辞めてしまったのだろう」
「俺の人生はこんなはずじゃなかったのに」
「いっそ死んだらラクになるのに」
こんな思考になって行くのね。ヤバい!と思って我に返って、会社を辞めた。
そして就職活動再開。再び、生保業界に戻ってしまったのです(笑)
妻も子供もいるのだ。食う為には仕方なかった。
続く