ヒマつぶしに宗教に勧誘された話④
ドヤ顔オンパレードで笑いを堪えてなんとかしのいだ4日間。
私以外、ほぼ全員寝ていた。
(お前ら3万円払って寝に来たのか!)
と言いたかったけど、人は人、私は私。
さて、そんな中、私意外に必死にメモを取り、導師のドヤ顔に笑いもせず付いてきた人がいた。
顔色の悪い、病弱そうな女性だった。
お昼休みがあったのでそれとなく聞いてみた。
「見えるんですよね・・・。」
「ああ、そうなんですか」
こんな場所でそんな話ばかり聞いてたら「ナニ」が見えるのかくらいすぐ想像が付く。
「いろんな場所にお祓いに行きましたがダメでした。」
「それでここに?」
「ここはすごく有名だと聞きまして、何人も救われたって・・・」
世の中には色んな人がいるなあ、きっと悩んでいるんだろうけど、私にはさっぱり理解できない。
「で、なんとかなりそうですか?」
「わかりません。でも次も行こうかと思っています」
(次?次ってなに?)
「来週、なんか大きい集まりがあって、すごいたくさん集まるって」
「・・・誘われませんでしたか?」
私、誘われてない!ナイス情報!きっと今から誘われる!おそらく本気で入信させに来る。
「お金も15,000円ですって」
案の定、お金は掛かるのね。まあそれは別に珍しい事じゃないからいいとして。
心構えがあるだけで人間は変わる。そんな予防線が貼れただけでも良しとしよう。
そして洗練の儀が始まる
時間になると私を勧誘した人(某社長)もやってきた。
「スーツとネクタイを着用する事。」と導師から言われる。確かに今までにないピリピリした空気が漂う。
「ドーン・ドーン」太鼓の音とともに、これまた一段と小林幸子みたいな衣装を来たおばはんが出てきた。
・・・笑いを堪えるのに必死だった。
「そこ!顔つきがおかしい!」
は?私?イラっと来る。さすがにおかしいことだらけを聞いた私の心は徐々に戦闘モードに切り替わっていった。
(落ち着け・落ち着け)
とりあえず儀式を終えて平穏無事に消えてなくなるのが得策だ。わかっている。大丈夫だ。私は大丈夫だ。
「どいつもこいつもシケた顔しやがって!今からアナタ達は▲▲の使いになるんだよ!」
※注:▲▲=なんか神様みたいなの
「これからアナタ達はいつでもどこでも🔴🔴して、人を救い、教えを広めるんだ。」
※注:🔴🔴=手のひらを使います。
なんだと!?あの妙な🔴🔴をいつでもどこでも使って、つまり、信者候補をここに連れて来いと。そしてお布施(上納金)をたっぷり貢がせろと。それが私達のミッションだと!?
( ゚д゚)ポカーン
な気持ちで儀式を終え、キレイに通り過ぎて終わりにする予定だったのに。
・・・だったのに。
・・・だったのに!!
「大変申し訳ないのですが」
よせばいいのに戦闘モードに切り替わってしまった・・・。
続く