売れない保険屋さん

セールストークのネタになれば。

任せたぞ。言ってる本人、酔いしれる

「お前に任せた」
上長や会社代表から最近よく言われる言葉でようやくここまで言われるようになったと言う嬉しさに加え、サラリーマンとしては自分で仕事をハンドリングできる事はこの上ない喜びであるからそれがどんな内容のプロジェクトでもヤリガイというものは大変大きい。
ただし、「任せた」という言葉で勘違いしてはいけないのはホウレンソウをしなくていいと言う事ではなく、むしろ今まで以上にホウレンソウを行わなければならない事は経験上、よく知っている。
プルデンシャルをやめたあとに入った会社での出来事だけど、「お前に任せた」と言われた件で事あるたびに社長室へ呼ばれ、あーだこーだとチクチクチクチク言われ続けた事がある。「先日の社長との打ち合わせ通り、この方向でやる予定ですが!」と語気を強めて言ってしまうと「お前の考えはその程度か」と全く以て意味のわからない禅問答のような問い詰めが始まる。ぶっちゃけ社長も(あ、しまった、そうだった)と思い出した事くらい表情を見たらわかるのだけど、今さら後に引けない社長は私にしどろもどろで攻撃してくるのである。

しかし負けてばかりの私ではない、会社のトップに対して反論などもってのほかではあるのは理解しているのでムカつく自分の気持ちを抑え、こちょこちょとうまくかわしたのち、いかにも「私が悪うござんした」とばかりに当初の予定へうまく話しを持って行くと「そう、それでいいんだよ、お前もまだまだだな」「えへ、社長、バカですみませーん」「失敗したら給料から引いとくからな」「あ、今のパワハラっすね。録音録音・・・」と仕事も2人の関係も元サヤに戻ってようやく社長室から小一時間ほどで解放される毎日だった。本当に毎日だった・・。禅問答はマジでキツかった。

 そして私がその会社を辞めたのは同じような出来事がキッカケだった。ほんの1日前に社長と副社長と専務の3人からの指示でプロジェクトを進めていると翌日に社長から「なんでそんなムダな事をしているんだ!」「お前が使った人間(部下)の人件費を払え!」と言われたのだ。(お前はマジでボケ老人か!)そう思っていると「俺をボケ老人とでも思っているのか!」としっかり私達二人は以心伝心してしまったようで、私はすっかりあきれ果ててしまった。そしてそのプロジェクトに関わっていた副社長と専務も「そうだそうだカネを返せ!」と社長をヨイショ、社長マンセーの精神で手のひらを返す始末。本当に魅力ない経営陣に潮時を感じてしまったのだ。普通、平社員に向かって「カネ返せ」とか言う?

 要するに、いくら上長が「お前に任した」となどとかっこつけたセリフを吐いたとしても、その話した内容なんぞすぐ忘れるのである。だってにんげんだもの。なので、ちょこちょことホウレンソウを行い、おじいちゃんの記憶を繋ぎとめてやる必要があるのだ。相手はボケ老人くらいに思っていてちょうどいい。そうしないとストレスが溜まり、スムーズに物事が進まないって事を私は退職という経験を以てしてまでこの身に染み付ける事が出来た。

 そんな経験からも私は部下に指示を出す時はこう言っている。「私の指示はどんな些細な事でも日付と時間、その時の状況も含めてノートに必ず書いておきなさい」と。なぜならば、膨大な仕事量に謀殺される毎日だと私だって指示の内容を忘れる事だってしょっちゅうあるし、実は部下に向かって「なんでお前、こんな事やってんだ!」と言った事もあるからだ(笑)そんな理不尽でストレスが溜まりそうな状況な時はそのノートを私に見せろと指導しているのだ。これはサラリーマンとしての自己防衛の一種だであり、そして私は自分に非があった時は素直に謝ることにしている。だってにんげんだもの。

まあしかし、嫌な経験も多少は役に立っているような気がしないでもないなあ・・・。

おわり